基礎知識
戸籍法と住民基本台帳法
出生届は14日以内、死亡届は7日以内で、起算点も「出生の日」と「死亡の事実を知った日」で違います。住民異動では転出届だけが「あらかじめ」の事前届出である点が最大の引っかけです。
要点 6件・確認問題 6問
住民基本台帳の一部の写しの閲覧
住民基本台帳の一部の写しの閲覧は平成18年改正で原則非公開とされ、認められるのは、総務大臣が定める基準に照らして公益性が高いと認められる統計調査・世論調査・学術研究等、公共的団体が行う地域住民の福祉の向上に寄与する公益性の高い活動、営利以外の目的で行う居住関係の確認のうち市町村長が定めるものに限られる(11条の2)。国または地方公共団体の機関は法令で定める事務の遂行に必要な場合に請求できる(11条)。市町村長は閲覧の状況を公表する。
覚え方誰でも閲覧できた時代は終わった。公益性が認められる場合だけ
01重要暗記項目
住民基本台帳の一部の写しの閲覧
住民基本台帳の一部の写しの閲覧は平成18年改正で原則非公開とされ、認められるのは、総務大臣が定める基準に照らして公益性が高いと認められる統計調査・世論調査・学術研究等、公共的団体が行う地域住民の福祉の向上に寄与する公益性の高い活動、営利以外の目的で行う居住関係の確認のうち市町村長が定めるものに限られる(11条の2)。国または地方公共団体の機関は法令で定める事務の遂行に必要な場合に請求できる(11条)。市町村長は閲覧の状況を公表する。
ひっかけ注意何人でも住民基本台帳の一部の写しを閲覧できるとする改正前の記述が誤りとして出る。
住民異動の届出期間
転入届(22条)、転居届(23条)、世帯変更届(25条)は、いずれも当該事由が生じた日から14日以内にしなければならない。これに対し転出届(24条)のみは「あらかじめ」行う事前届出であり、日数の制限という形をとらない点が異なる。届出は書面によることが原則である。世帯主は世帯員に代わって届け出ることができ、世帯員が届け出ることができないときは世帯主が代わって届け出る義務を負う(26条)。
ひっかけ注意転出届も転出の日から14日以内とする誤りが定番。転出届は事前届出である。
戸籍の編製単位
戸籍は一の夫婦およびこれと氏を同じくする子ごとに編製され、三世代が同一の戸籍に入ることはない(三代戸籍の禁止、戸籍法6条)。婚姻の届出があったときは夫婦について新戸籍が編製され、筆頭者となるのは夫婦が称することとした氏の側の者である。外国人と婚姻した者や配偶者がない者については、その者と氏を同じくする子ごとに編製される。戸籍は本籍地の市町村長が管掌し、戸籍事務は法定受託事務である。
ひっかけ注意祖父母・父母・孫が同一戸籍に記載されるとする誤りが定番。三代戸籍は禁止されている。
出生の届出の期間
出生の届出は出生の日から14日以内(国外で出生したときは3箇月以内)にしなければならない(戸籍法49条)。嫡出子の届出義務者は父または母であり、子の出生前に父母が離婚した場合は母が届け出る。嫡出でない子は母が届け出る。これらの者が届け出ることができないときは、同居者、出産に立ち会った医師・助産師またはその他の者の順で義務を負う(52条)。届出は本籍地または届出人の所在地のほか、出生地でもすることができる(51条)。
ひっかけ注意出生届の期間を1箇月とする誤り、および出生地では届け出られないとする誤りが狙われる。
死亡の届出の期間
死亡の届出は、届出義務者が死亡の事実を知った日から7日以内(国外で死亡したときは、その事実を知った日から3箇月以内)にしなければならない(戸籍法86条1項)。届出義務者は同居の親族、その他の同居者、家主・地主または家屋・土地の管理人の順であるが、この順序にかかわらず届け出ることができる(87条1項)。同居していない親族、後見人、保佐人、補助人、任意後見人、任意後見受任者も届け出ることができる(同2項)。届書には診断書または検案書を添付する。
ひっかけ注意死亡届の期間を出生届と同じ14日とする誤りが定番。死亡は7日以内である。
転出届の時期
転出届は転出をする前にあらかじめ行う事前届出であり、届け出る内容も「転出の予定年月日」である(住民基本台帳法24条)。届出を受けた市町村長は転出証明書を交付し、転入先の市町村長への転入届に添付させるのが原則である。ただし個人番号カードまたは住民基本台帳カードの交付を受けている者が転出届をした場合には、最初の転入届について転出証明書の添付が不要となる特例が置かれ(24条の2)、転出地市町村長から転入予定地市町村長へ電子的に情報が通知される。
ひっかけ注意個人番号カードがあれば転出届自体が不要になるとする誤りが狙われる。省略できるのは転出証明書の添付である。
02正誤を分ける確認順
- 1届出の種類を確定し、期間と起算点を当てはめる。出生は出生の日から14日、死亡は死亡の事実を知った日から7日
- 2住民異動は事前か事後かで分ける。転入・転居・世帯変更は14日以内の事後届出、転出だけが事前届出
- 3職務上請求なら根拠条項を見る。行政書士は戸籍法10条の2第3項の請求はできるが、紛争処理代理を理由とする4項の主体には含まれない
03覚える数値
- 出生届 14日以内
- 死亡届 7日以内
- 転入・転居・世帯変更 14日以内
- 転出届 あらかじめ
04本試験の引っかけ
- 転出届も14日以内とする肢。転出は住所を移す前にする事前届出である
- 死亡届の起算点を死亡の日とする肢。死亡の事実を知った日から起算する
- 住民基本台帳の閲覧を「何人も」できるとする肢。何人もできるのは情報公開法の開示請求のほう
06一次情報
- 根拠
- 住民基本台帳法
- 基準日
- 2026年4月1日
- 解説
- 編集部による書き下ろし。過去問本文は転載していません。
問題演習
戸籍法と住民基本台帳法の○×一問一答
1/6問解答 0・正解 0
基礎知識重要度 A頻出度 9/24(編集部の目安)
住民異動の届出期間
転入をした者は、転入をした日から十四日以内に、氏名、住所、転入をした年月日、従前の住所、世帯主との続柄その他の事項を、新たに住所を定めた市町村の市町村長に届け出なければならない。
全620問から科目・重要度で解く
行政法240問、民法180問を中心に6科目を収録。