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行政法

審査請求期間と審査請求をすべき行政庁

審査請求は知った日の翌日から3か月・処分の翌日から1年、取消訴訟は6か月・1年——この数字の入替えが最頻出です。審査庁は原則として最上級行政庁で、「直近の上級行政庁」と書き換える肢にも注意が要ります。

要点 8件・確認問題 8

最初に確認

審査請求をすべき行政庁

4条は審査庁を次のように定める。①処分庁等に上級行政庁がない場合又は処分庁等が主任の大臣・宮内庁長官・庁の長である場合は当該処分庁等②宮内庁長官又は庁の長が処分庁等の上級行政庁である場合はその宮内庁長官又は庁の長③主任の大臣が処分庁等の上級行政庁である場合は当該主任の大臣④それ以外の場合は当該処分庁等の最上級行政庁。条例に基づく処分について条例に特別の定めがあればそれによる。

覚え方原則は最上級行政庁。大臣・長官・庁の長が壁になる

01重要暗記項目

01
重要度 S

審査請求をすべき行政庁

4条は審査庁を次のように定める。①処分庁等に上級行政庁がない場合又は処分庁等が主任の大臣・宮内庁長官・庁の長である場合は当該処分庁等②宮内庁長官又は庁の長が処分庁等の上級行政庁である場合はその宮内庁長官又は庁の長③主任の大臣が処分庁等の上級行政庁である場合は当該主任の大臣④それ以外の場合は当該処分庁等の最上級行政庁。条例に基づく処分について条例に特別の定めがあればそれによる。

ひっかけ注意「直近の上級行政庁」と「最上級行政庁」を入れ替える肢が定番。原則は最上級行政庁である。

02
重要度 S

審査請求期間と出訴期間の比較

主観的期間は、審査請求が3か月(18条1項)、再調査の請求が3か月(54条1項)、再審査請求が1か月(62条1項)、再調査の決定後にする審査請求が1か月、取消訴訟が6か月(行政事件訴訟法14条1項)。客観的期間はいずれも1年で共通する。客観的期間だけが揃うため主観的期間の数字が混同されやすい。行政不服審査法はすべて「翌日から起算して」と明記し、初日不算入を条文上明らかにしている。

ひっかけ注意「知った日から6か月」は取消訴訟の数字である。これを審査請求にあてはめる肢が最頻出の引っかけである。

03
重要度 S

審査請求期間

審査請求期間は、主観的期間が処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月(18条1項)、客観的期間が処分があった日の翌日から起算して1年(同2項)で、いずれも正当な理由があるときは例外となる。再調査の請求をしたときは、当該再調査の請求についての決定があったことを知った日の翌日から起算して1か月に短縮される(同1項括弧書)。審査請求書を郵便等で提出した場合、送付に要した日数は算入しない(同3項)。

ひっかけ注意取消訴訟の出訴期間6か月との取り違えが最頻出。再調査の請求についての決定を経た場合は3か月ではなく1か月になる点も狙われる。

04
重要度 A

審査請求をした場合の出訴期間

処分又は裁決につき審査請求をすることができる場合、又は行政庁が誤って審査請求をすることができる旨を教示した場合において審査請求があったときは、その審査請求をした者については、取消訴訟の出訴期間は14条1項2項にかかわらず、当該審査請求に対する裁決があったことを知った日から6か月、当該裁決の日から1年となる(14条3項)。起算点が裁決に移るため、審査請求をした者が期間の点で不利益を受けることはない。

ひっかけ注意審査請求中に処分時からの6か月が満了すると出訴できなくなる、と思わせる肢。14条3項により起算点が裁決に切り替わる。

05
重要度 S

審査請求と再調査の請求の相手方

処分庁に対してする不服申立ては再調査の請求であり(5条)、審査請求は原則として処分庁以外の上級行政庁に対してする。処分庁自身が審査庁となるのは、上級行政庁がない場合や処分庁が主任の大臣・宮内庁長官・庁の長である場合など4条1号に当たるときの例外である。処分庁が審査庁となる場合でも、審理員には当該処分に関与していない職員が指名されるため、審理の公正が担保される。

ひっかけ注意「不服は処分をした役所に申し立てる」という日常感覚に引きずらせる肢。処分庁が審査庁となるのは4条1号の例外である。

06
重要度 A

処分庁等を経由する審査請求

審査庁が処分庁等と異なる場合、審査請求人は処分庁等を経由して審査請求をすることができる(21条1項)。この場合、処分庁等は直ちに審査請求書等を審査庁となるべき行政庁に送付しなければならない(同2項)。審査請求期間の計算については、処分庁に審査請求書を提出し又は処分庁に対し陳述をした時に審査請求があったものとみなされるため(同3項)、送付の遅れによって請求人が不利益を受けることはない。

ひっかけ注意経由を義務と読ませる肢や、期間の基準時を審査庁への到達時とする肢。処分庁に出した時点で期間は守られる。

07
重要度 S

誤った教示をした場合の救済

処分庁が審査請求をすべき行政庁を誤って教示した場合、その教示された行政庁に書面で審査請求がされたときは、当該行政庁は速やかに審査請求書を処分庁又は審査庁となるべき行政庁に送付し、その旨を審査請求人に通知しなければならない(22条1項2項)。送付がされたときは、初めから審査庁となるべき行政庁に審査請求がされたものとみなされる(同5項)ため、審査請求期間の点で不利益を受けない。

ひっかけ注意「送付の時から」と書き換えて審査請求期間を徒過させる肢。教示の誤りによる不利益は請求人に負わせない。

08
重要度 A

被告を誤った訴えの救済

原告が故意又は重大な過失によらないで被告とすべき者を誤ったときは、裁判所は原告の申立てにより決定をもって被告の変更を許すことができる(15条1項)。この決定があったときは、出訴期間の遵守については新たな被告に対する訴えが最初に訴えを提起した時に提起されたものとみなされ(同3項)、従前の被告に対しては訴えの取下げがあったものとみなされる(同4項)。変更を許す決定に不服申立てはできず、申立てを却下する決定には即時抗告ができる。

ひっかけ注意「裁判所が職権で被告を変更できる」とする肢。原告の申立てが必要である。重大な過失がある場合には救済されない点も狙われる。

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02正誤を分ける確認順

  1. 1誰に出すかを4条で決める。上級行政庁がなければ処分庁自身、主任の大臣が上級行政庁ならその大臣、それ以外は最上級行政庁
  2. 2いつまでかを手続ごとに当てはめる。審査請求と再調査の請求は3か月・1年、再審査請求と決定後の審査請求は1か月・1年
  3. 3起算点が「翌日から起算して」であることを確認し、主観的期間と客観的期間のどちらかでも過ぎていれば不適法と判断する

03覚える数値

審査請求 知った日の翌日から3か月・処分の翌日から1年
再審査請求 1か月・1年
取消訴訟の出訴期間 6か月・1年

04本試験の引っかけ

  • 審査請求期間を「知った日から6か月」とする肢。6か月は取消訴訟の出訴期間で、審査請求は3か月
  • 審査庁を「直近の上級行政庁」とする肢。原則は最上級行政庁である
  • 処分庁を経由した審査請求で、期間の基準時を審査庁への到達時とする肢。処分庁に提出した時に審査請求があったものとみなされる

06一次情報

基準日
2026年4月1日
解説
編集部による書き下ろし。過去問本文は転載していません。

問題演習

審査請求期間と審査請求をすべき行政庁の○×一問一答

1/8解答 0・正解 0

行政法重要度 S頻出度 24/24(編集部の目安)

審査請求期間と出訴期間の比較

処分についての審査請求は、取消訴訟の出訴期間と同じく、処分があったことを知った日の翌日から起算して6か月を経過したときは、することができない。

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行政法240問、民法180問を中心に6科目を収録。

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