2026年11月試験対応2026年4月1日施行法令基準情報の正確さへの取り組み

民法

親子・親権(嫡出推定・養子縁組)

令和4年改正で嫡出否認権が父だけでなく子・母・前夫にも広がり、出訴期間も原則3年になりました。200日と300日の入替え、普通養子と特別養子で実方との親族関係が切れるかどうかの違いが定番の失点源です。

要点 7件・確認問題 7

最初に確認

特別養子縁組

特別養子縁組は家庭裁判所の審判により成立し、養子と実方の父母およびその血族との親族関係が終了する(817条の9)。養子となる者は請求時に15歳未満であることが原則で、15歳に達する前から引き続き養親となる者に監護されていた等やむを得ない事由があれば例外がある(817条の5)。養親は配偶者のある者で夫婦がともに縁組をしなければならず(817条の3)、原則25歳以上である(817条の4)。離縁は養子の利益のため特に必要な場合に限られる。

覚え方実方と縁が切れる。十五歳未満・夫婦共同・二十五歳以上

01重要暗記項目

01
重要度 A

特別養子縁組

特別養子縁組は家庭裁判所の審判により成立し、養子と実方の父母およびその血族との親族関係が終了する(817条の9)。養子となる者は請求時に15歳未満であることが原則で、15歳に達する前から引き続き養親となる者に監護されていた等やむを得ない事由があれば例外がある(817条の5)。養親は配偶者のある者で夫婦がともに縁組をしなければならず(817条の3)、原則25歳以上である(817条の4)。離縁は養子の利益のため特に必要な場合に限られる。

ひっかけ注意養子の年齢上限を改正前の6歳とする記述が誤りとして出る。平成31年改正で原則15歳未満に引き上げられた。

02
重要度 B

普通養子縁組の要件

成年年齢が18歳に引き下げられた際、養親の年齢要件は「成年に達した者」から「20歳に達した者」に改められた(792条)。尊属または年長者を養子とすることはできない(793条)。未成年者を養子とするには家庭裁判所の許可が必要だが、自己または配偶者の直系卑属を養子とする場合は不要である(798条)。養子となる者が15歳未満のときは法定代理人が本人に代わって縁組の承諾をする(797条1項)。配偶者のある者が未成年者を養子とするには夫婦が共にしなければならない(795条)。

ひっかけ注意養親の年齢要件を18歳とする誤りが狙われる。成年年齢が下がっても養親は20歳以上である。

03
重要度 S

離婚後の親権者

令和6年法律第33号により2026年4月1日から離婚後の共同親権が導入された。改正後の819条は、協議離婚では父母の協議で双方または一方を親権者と定め(1項)、裁判離婚では裁判所が双方または一方を定める(2項)。裁判所は子の利益のため一切の事情を考慮し、父または母が子の心身に害悪を及ぼすおそれがあるとき、暴力等により父母が共同して親権を行うことが困難と認められるときは、一方を親権者と定めなければならない(7項)。子の利益のため必要があるときは親権者の変更もできる(6項)。

ひっかけ注意「離婚するときは必ず父母の一方を親権者と定める」とする改正前の記述が誤りとして出る。現行法は双方も選択できる。

04
重要度 A

嫡出否認の訴え

改正前は夫だけが否認権者であったが、774条は父・子・母・前夫に否認権を認める。子の否認権は、親権を行う母、親権を行う養親または未成年後見人が子のために行使できる(同2項)。母および前夫の否認権は、その行使が子の利益を害することが明らかなときは行使できない(3項・4項)。嫡出の推定を受けない子との父子関係は嫡出否認の訴えではなく親子関係不存在確認の訴えで争い、こちらには出訴期間の制限がない。

ひっかけ注意否認権者を夫のみとする改正前の記述が誤りとして出る。推定を受けない子の争い方との区別も狙われる。

05
重要度 B

嫡出否認の出訴期間

777条の出訴期間は原則として3年であり、起算点は父については子の出生を知った時、子および母については子の出生の時、前夫については子の出生を知った時である。改正前は夫が子の出生を知った時から1年であった。前の父が否認された結果として新たに父と定められた者らの否認権については、その裁判が確定したことを知った時から1年以内という特則が置かれている(778条)。子については出訴期間の特例(778条の2)もある。

ひっかけ注意出訴期間を改正前の1年とする記述が誤りとして出る。起算点が否認権者ごとに異なる点も狙われる。

06
重要度 B

親族の範囲と親等

725条の親族は、六親等内の血族、配偶者、三親等内の姻族の3類型に限られる。配偶者は血族でも姻族でもない独立の類型で、親等はない。姻族とは血族の配偶者と配偶者の血族をいい、配偶者の血族の配偶者は姻族に含まれない。姻族関係は離婚によって当然に終了するが、夫婦の一方が死亡した場合は生存配偶者が終了の意思表示をしてはじめて終了する(728条2項)。養子と養親の血族との間には縁組の日から血族間と同一の親族関係が生じる(727条)。

ひっかけ注意配偶者を一親等の姻族として扱う誤りが狙われる。配偶者には親等がなく、独立の類型である。

07
重要度 C

子の人格の尊重

旧822条は親権を行う者が監護教育に必要な範囲で子を懲戒できると定めていたが、児童虐待を正当化する口実になるとして令和4年改正で削除され、821条が新設された。同条は、親権を行う者が子の監護および教育をするにあたっては子の人格を尊重するとともにその年齢および発達の程度に配慮しなければならず、体罰その他の子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならないと定める。820条の監護教育の権利義務も子の利益のために行使される。

ひっかけ注意親権者に懲戒権があるとする記述が誤りとして出る。822条は削除されている。

民法の暗記表を見る →

02正誤を分ける確認順

  1. 1嫡出推定が及ぶかを772条で確認する。婚姻成立から200日以内なら婚姻前の懐胎、200日経過後または解消から300日以内なら婚姻中の懐胎と推定される
  2. 2推定が及ぶなら嫡出否認の訴えで争う。否認権者は父・子・母・前夫で、出訴期間は原則3年である
  3. 3養子縁組は普通か特別かを分ける。特別養子は家庭裁判所の審判により成立し、実方との親族関係が終了する

03覚える数値

嫡出推定 婚姻から200日・解消から300日
嫡出否認の出訴期間 原則3年
普通養子の養親 20歳に達した者
特別養子 原則15歳未満・養親は原則25歳以上

04本試験の引っかけ

  • 嫡出否認権者を夫のみとする肢。改正により子・母・前夫にも認められた
  • 特別養子でも実方との親族関係が存続するとする肢。特別養子では終了する
  • 親権者は必要な範囲で子を懲戒できるとする肢。懲戒権の規定は削除され、体罰等の禁止が明記された

06一次情報

根拠
民法
基準日
2026年4月1日
解説
編集部による書き下ろし。過去問本文は転載していません。

問題演習

親子・親権(嫡出推定・養子縁組)の○×一問一答

1/7解答 0・正解 0

民法重要度 S頻出度 7/24(編集部の目安)

離婚後の親権者

父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、父母の一方のみを親権者と定めなければならない。

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行政法240問、民法180問を中心に6科目を収録。

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