行政法
意見公募手続(パブリックコメント)
命令等を定めるときの手続で、意見提出期間は公示の日から起算して30日以上です。手続を実施しない39条4項と期間を短縮する40条1項を取り違える誤り、地方公共団体の規則制定にも適用されると考える誤りが典型です。
要点 3件・確認問題 7問
意見公募手続
命令等制定機関は命令等の案および関連資料をあらかじめ公示し、意見の提出先と意見提出期間を定めて広く一般の意見を求めなければならない(39条1項)。案は具体的かつ明確な内容で、題名と根拠法令の条項を明示する(同2項)。意見提出期間は公示の日から起算して30日以上(同3項)。30日以上とできないやむを得ない理由があるときは短縮できるが、案の公示の際にその理由を明らかにする(40条1項)。提出意見の考慮は法的義務で対象は期間内の意見に限られ(42条)、結果は命令等の公布と同時期に公示する(43条)。
覚え方公示の日から起算して30日以上。短縮するなら理由も一緒に公示
01重要暗記項目
意見公募手続
命令等制定機関は命令等の案および関連資料をあらかじめ公示し、意見の提出先と意見提出期間を定めて広く一般の意見を求めなければならない(39条1項)。案は具体的かつ明確な内容で、題名と根拠法令の条項を明示する(同2項)。意見提出期間は公示の日から起算して30日以上(同3項)。30日以上とできないやむを得ない理由があるときは短縮できるが、案の公示の際にその理由を明らかにする(40条1項)。提出意見の考慮は法的義務で対象は期間内の意見に限られ(42条)、結果は命令等の公布と同時期に公示する(43条)。
ひっかけ注意期間を「20日以上」「1か月以上」とする肢や起算点を「公示の日の翌日」とする肢。39条4項(実施しない)と40条1項(期間の短縮)を入れ替える肢も出る。
意見公募手続の適用除外
命令等とは①法律に基づく命令(処分の要件を定める告示を含む)又は規則②審査基準③処分基準④行政指導指針をいう(2条8号)。もっとも3条2項は、法律の施行期日を定める政令、恩赦に関する命令、公務員の任免・懲戒等について定める命令等、公にされるもの以外の審査基準・処分基準・行政指導指針などを第6章の適用対象から外している。地方公共団体の条例・規則の制定には3条3項により第6章が適用されず、46条を受けて各団体が独自の制度を設けている。
ひっかけ注意「意見公募手続は地方公共団体の規則の制定にも適用される」とする肢が頻出。3条3項により丸ごと除外される。
期間の起算点
行政不服審査法は18条1項2項、54条、62条のいずれについても「翌日から起算して」と明記し、初日不算入を条文上明らかにしている。これに対し行政事件訴訟法14条は「処分又は裁決があつたことを知つた日から」と定めるが、民法140条の初日不算入の原則が適用されるため、実際の計算結果は同じになる。条文の書きぶりの違いにすぎない点を押さえる。
ひっかけ注意行政不服審査法の期間を「知った日から起算する」と書き換えて初日を算入させる肢や、行政事件訴訟法にも「翌日から起算して」と規定されているとする肢。
02正誤を分ける確認順
- 1定めようとするものが2条8号の命令等(法律に基づく命令・規則、審査基準、処分基準、行政指導指針)に当たるかを確認する
- 23条2項・4条4項の適用除外に当たらないかを見る。公にされるもの以外の審査基準・処分基準・行政指導指針などは対象外
- 3実施するなら、案と関連資料を公示して30日以上の期間を置き、提出意見を考慮したうえで結果を公示する順に進める
03覚える数値
- 意見提出期間 公示の日から起算して30日以上
- 地方公共団体の命令等 第6章は適用なし
04本試験の引っかけ
- 意見公募手続は地方公共団体の規則の制定にも適用されるとする肢。3条3項で丸ごと除外されている
- 39条4項(実施しない)と40条1項(30日を下回る期間を定める)を入れ替える肢。前者は手続の省略、後者は期間の例外
- 期間経過後に提出された意見も考慮義務の対象とする肢。考慮義務が及ぶのは提出期間内の意見だけ
06一次情報
- 根拠
- 行政手続法
- 基準日
- 2026年4月1日
- 解説
- 編集部による書き下ろし。過去問本文は転載していません。
問題演習
意見公募手続(パブリックコメント)の○×一問一答
1/7問解答 0・正解 0
行政法重要度 S頻出度 21/24(編集部の目安)
意見公募手続
命令等制定機関は、命令等を定めようとする場合には、命令等の案及びこれに関連する資料をあらかじめ公示して広く一般の意見を求めなければならず、その意見提出期間は、公示の日から起算して30日以上でなければならない。
全620問から科目・重要度で解く
行政法240問、民法180問を中心に6科目を収録。